水面下で使われるネット調査--衆院選スタート
「郵政解散」に伴う総選挙は30日に公示を迎え、本格スタートした。企業のマーケティング活動にはインターネットが不可欠になったと言われるが、選挙活動にネットを利用することは、法の制約が大きいためまだ難しい。だが実は、水面下でネットが活用され始めている。(関連記事「メディアラボの目」)
「郵政解散」に伴う総選挙は30日に公示を迎え、本格スタートした。企業のマーケティング活動にはインターネットが不可欠になったと言われるが、選挙活動にネットを利用することは、法の制約が大きいためまだ難しい。だが実は、水面下でネットが活用され始めている。(関連記事「メディアラボの目」)
インターネット調査は特定の商品を購入した人を探し出して、消費者がどんな感想を抱いたかなどを調べる目的で普及した。有権者の意向をネットで探る「民意のマーケティング」についても「特定の層にターゲットを絞り込んで、政策についての意向を探る目的では有効な手段になる可能性がある」(ネットリサーチ総合研究所の朝倉康文研究員)と専門家は指摘する。
ブログ(日記風の簡易ホームページ)が本格的に普及して初めての総選挙。インターネットで自分の意見を発信するのが好きなブログ愛好者にとって総選挙は格好の話題だ。ブログサービスやSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)を提供する企業は「総選挙ネタ」でネットのコミュニティーを活性化させようと目論むが、公職選挙法の制約を意識して、選挙運動とみなされる発言を削除するなどの対応も迫られる。政治や選挙について自由に語りたいユーザーとのあつれきも予想され、「ブログ選挙」の試行錯誤が続いている。
米ケーブルテレビ局のHBOは、非営利のモジラ財団が無料提供するブラウザー「ファイヤーフォックス」を利用し、歴史ドラマの新番組「Rome」のプロモーションを開始した。ユーザーはファイヤーフォックスの「テーマ」機能を使い、古代ローマをテーマにした仕様に自分のブラウザーをカスタマイズすることができる。
電通と共同でインターネットの口コミ情報調査を手掛けるガーラはネットを通じて口伝えに商品を消費者に浸透させる新しいマーケティング事業に乗り出す。ガーラの口コミマーケティング「バイラルプラン」は若者がネットで話題にしやすい題材の映像「バイラルムービー」をネット配信して、ブログ(日記風の簡易サイト)などを通じた口コミ情報を発生させる仕組み。マスメディアを活用した従来型のマスマーケティングが通用しなくなったとされる若年層向けの新手法として売り込む方針だ。
情報サービスのはてな(東京・渋谷、近藤淳也社長)が始めた選挙関連の情報を扱うインターネットサービス「総選挙はてな」が波紋を広げている。11日に始まった同サービスは各政党を株式になぞらえて取引をする「ゲーム」。株式購入数や取引価格に応じた時価総額によって「選挙後の議席数を予測する」と説明している。ただ、人気投票の公表を禁じた公職選挙法に抵触する恐れがあるのではとの疑問がユーザー側から投げかけられ、同社は対応に苦慮している。広報担当者は「顧問弁護士と協議して15日には対応を決める」としている。
メディア懇談会「新しいメディアづくりを考える」の主なやり取りは以下の通り。
米ヤフーは、ブログ、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)などの「ソーシャルメディア」の事業を強化するため、Elizabeth Osder氏を8月1日からソーシャルメディア担当のシニアディレクターとして採用した。ソーシャルメディアは指揮系統ではヤフーニュースの傘下となる。同社は05年3月29日に、ブログとSNSを組み合わせた新サービス「ヤフー360」のベータ版を開始し、この分野に力を入れ始めていた。