はてな総選挙、愛好者から「待った」
情報サービスのはてな(東京・渋谷、近藤淳也社長)が始めた選挙関連の情報を扱うインターネットサービス「総選挙はてな」が波紋を広げている。11日に始まった同サービスは各政党を株式になぞらえて取引をする「ゲーム」。株式購入数や取引価格に応じた時価総額によって「選挙後の議席数を予測する」と説明している。ただ、人気投票の公表を禁じた公職選挙法に抵触する恐れがあるのではとの疑問がユーザー側から投げかけられ、同社は対応に苦慮している。広報担当者は「顧問弁護士と協議して15日には対応を決める」としている。
同社は「総選挙はてな」の開始前に公選法に抵触する可能性について特に確認はしておらず、総務省などにも問い合わせはしていないという。国民の関心が高い総選挙が有力なコンテンツ(情報の内容)になると判断したようだが、はてなの愛好者が公選法をめぐる問題を憂慮して「待った」をかけた格好だ。総務省は「当該サービスについて内容を把握しておらず、コメントはできない」(選挙課)としている。
今回の総選挙はブログ(日記風の簡易ホームページ)愛好者の関心も高く、政治を題材にしたブログを書く人が増えている。総務省選挙課によれば、ホームページは「法定外の文書図画」に当たるため選挙運動には使用できず、個人的に自分のホームページに書き込んだ内容であっても、選挙運動とみなされれば公選法に抵触するという。韓国ではネットを使った「落選運動」が影響力を持った事例があるが、日本ではネットを使って政治について語り合う場合、選挙運動にならない範囲に配慮する必要がありそうだ。
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