NHKアーカイブスの番組ソフト販売も 技研公開でデモ
NHK放送技術研究所は25日、テレビ番組を受信機に蓄積し、好きな時間に視聴できる「サーバー型放送」を活用し、過去に放送した番組をインターネットなどで販売するシステムの試作品を一般公開=写真=した。番組の著作権処理を済ませて、デジタル保存している「NHKアーカイブス」の番組を視聴者に購入してもらう。ブロードバンド(高速大容量)通信が一般家庭に普及する2010年をめどに普及させる方針だ。
サーバー型放送のビデオ・オン・デマンド(VOD)サービスとして、前日に視聴できなかった番組を放送日の翌日にも呼び出して見られる「見逃し番組リクエスト」、「アート&クラシック」などの分野別に番組を選べる「NHKセレクション」、埼玉県川口市にある映像ソフトの保管施設「NHKアーカイブス」から好みの番組を選択して、有料で視聴できる「NHKアーカイブスオンデマンド」の3つを用意した。番組の価格は「100円程度を想定している」(NHK放送技研)としている。
一般公開した展示では、祖母が購入しておいた番組を孫にプレゼントとして伝送する利用方法も紹介。番組は受信機に内蔵したハードディスク駆動装置(HDD)や光ディスクに蓄積する。メモリーカードを介して、携帯情報端末(PDA)に番組を取り込み、外出先で見ることも想定している。伝送路については「電波の隙間を使って送り込む方法とブロードバンド通信回線を使って個別に番組を呼び出す方法を検討している」としている。
サーバー型放送の実現には放送法改正が必要になるが、NHKは2007年度にサーバー型放送を開始したい考えだ。
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