孫社長、「利用者参加型」サービスに注力
ソフトバンクの孫正義社長は2日、日本オラクルが開催した「オラクル・オープン・ワールド・トウキョウ2006」で講演し、インターネット関連事業の利用者参加型サービスを拡充する方針を示した。ヤフーとの共同出資会社TVバンク(東京・港)の動画コンテンツ(情報の内容)配信事業について「一般の視聴者からの投稿による動画コンテストで、視聴者自らが発信元になる具体的なサービスを準備している」と説明。利用者がネットで情報発信できる環境を整え、新規利用者の獲得を狙う考えを強調した。
孫社長は「情報の発信元は特定の一部プロフェッショナルだけではない。放送局、新聞社、出版社というところから全ての企業、全ての個人が情報の発信元になる『情報の民主化』の時代がやってきた」と述べた。ソフトバンクは2月、市民から記事の投稿を受け付けている韓国のネット新聞「オーマイニュース」に資本参加。オーマイニュース日本版の開設も後押しする。
TVバンクの「投稿動画コンテスト」は第一弾として犬の映像や旅行についての動画を募集。10日に人気投票の受付を始める。仏AFP通信社と提携したサイト「AFP・BB」では通信社が配信する報道写真の閲覧のほか、利用者がブログ(日記風の簡易型ホームページ)による投稿もできる仕組みを用意し、「コミュニティーとして利用者数が伸び始めている」(孫社長)という。ネット利用者が映像やブログなどのコンテンツを発信できるサービスを強化し、「ユーザーがユーザーを生む」(孫社長)効果を狙う。
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