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「玉石混交の情報から”玉”を集める」――神奈川新聞の「メディアジャム」

神奈川新聞社の松澤雄一氏  神奈川新聞社が6月4日開設した新サイト「メディアジャム」が注目を集めている。インターネット上の多くのサイトに掲載されたニュースの情報を自動収集してサイトをつくる。自社のニュースを載せる他の新聞社サイトとは全く異なる新しい取り組みだ。新サイトを統括する神奈川新聞社の松澤雄一デジタルメディア局長(兼メディアジャムLLC業務執行責任者)=写真=に、メディアジャムの狙いや今後の見通しなどを聞いた。

――どんなサイトなのか

 74のニュースサイト(2007年6月22日時点)を自動巡回してニュースを集め、独自に分類・整理して見せる「ニュース・アグリケート・サイト」だ。神奈川新聞社のニュースサイト「カナロコ」に掲載された地元ニュースと共同通信ニュースに加え、「山陽新聞」「岩手日報」など他の新聞社のサイト、「ITmedia」「J-CAST」などネットのニュースメディアなどから情報を集めている。

メディアジャムのトップページ    「巡回拒否」の意思表示をしたサイトは自動巡回の対象外。見出しを含め120字の上限を設けて収集している。サイトの利用者は情報源となった各サイトに移動して続きを読む。独自のアルゴリズムを使い、自動的にニュースの表示順位を決めている。

――新サイトを立ち上げた経緯は

 2006年7月にカナロコの全面リニューアルが一段落。それを契機に、新しいネット事業を議論してきた。ちょうど同じ時期に、カナロコのリニューアルを手がけたウェブ制作会社、ミツエーリンクス(東京・新宿、高橋仁社長)から、「一緒に何かやらないか」と誘いを受けた。共同で実験的なプロジェクトを立ち上げることにした。

 共同出資で合同会社(日本版LLC=出資者が出資額を限度に有限責任を負う一方で、出資者全員の合意に基づいて組織運営、利益配分を自由に決められる)のメディアジャムを設立し、意思決定のスピードを速めることにした。動画配信技術やRSSリーダーなどを開発するユビキャスト(東京・千代田、呉英仁社長)も開発に加わってもらうことにした。

 新事業のコンセプトは(1)ネット上に氾濫する玉石混交の情報のなかから、「玉」の情報を集める(2)ニュースとつながる(3)SNSや個人ブログのように個人が情報発信できるもの--の3つ。新会社のメンバーでメッセンジャーを使って熱く語り合ううちに、いつのまにか形になったのが「メディアジャム」のサイトだ。「こんなサービスがあると便利だよね」という風に、利用者の視点から発想した。

――今後の展開は

 今年秋にマイページ的な機能を追加する。詳細はまだ詰めている最中だ。メディアジャムのサイトはメールアドレスで会員登録できるが、マイページを使いたい人は、属性情報をもっと詳しく登録する仕組みににするつもりだ。

■関連リンク
メディアジャム
「ネットが「スクープ」を生む時代に既存メディアが行く道は?」(NIKKEI NET)
「ブログでコミュニティー形成、ニュースに深みを」(カナロコ開設時のインタビュー)

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